よく噛んで食べ物を食べだけでもアトピー改善につながる

まずよく言われるアレルギー誘発食品は摂取しないのが無難です。しかし私も全部暗記しているわけでもありませんし、すべて除去しようとすると何を食べてよいのかもわかりません。限られた食材で調理するというのも大変です。

アトピー性皮膚炎の方は、もう何年も病気とお付き合いしている方が多いと思いますので、自分の感覚で食べても平気なもの、悪いものを判断して、経験上大丈夫な場合はアレルギー誘発食物でも大丈夫だと思います。

食生活を考えたとき最初に外したいのが肉です。若い人ほど肉食だと思いますが、症状が安定するまで肉の摂取はやめてください。活力の源というイメージのある肉類ですが、食べなくても全く問題はありません。

アトピー性皮膚炎を患っているか否かに関わらず肉食生活は胃腸を傷めます。

肉には食物繊維がなく、脂肪やコレステロールを多く含みますので、その結果、解剖学的にいえば肉食により大腸の筋肉が肥厚し、腸が短くなり、内径が細くなり、消化器としての機能が著しく低下します。

動物性たんぱく質を摂取する場合は、せめて魚にしましょう。魚にしても少量(一日 100g程度)が望ましいです。

揚げ物、油物も同様です。消化の悪い食品の摂取は控えてください。
炒め物の場合は少量のオリーブオイルで炒めることをオススメします。テフロン加工のフライパンを使用すれば少量の油でも焦げ付く事はありません。

食事のメインは野菜にすることを勧めます。


胃腸に優しい食事は?お皿の法則

毎回の食事を自炊出来る生活の方は少ないと思います。

お弁当など中食、外食の際に何を食べて平気なのか迷う事があります。ファーストフード、牛丼、天婦羅、ピザなどは論外ですが、簡単に判別できる方法はないかと考えました。

サッパリした食事というのは胃腸にとってという事で、味ではありません。味だとレモン汁やショウガ汁、お酢などを使用すればサッパリ味に変化させる事も出来ます。
そこでお皿の法則を思いつきました。

これはその料理のお皿を食後 30 分経って洗うときに、洗いやすさがどれくらいか推測して決定する方法です。

30 分後という時間根拠は、通常の胃腸の状態ならば食べてすぐ洗えるかもしれませんがアトピー性皮膚炎の場合は消化能力が低いので食後 30 分に洗うくらいの感じだろう、そしてお皿よりも胃腸壁は凹凸があるためというのも考慮しての時間です。

要するにこの方法はお皿と胃腸壁を照らし合わせてみたのです。

そうすると自動的に簡単に油を多く使用したものは避けられますし、特に気にしなかったカレー粉やソース、マヨネーズを用いた食事も省くことが出来ます。
結果サッパリした食事を選択出来るという、精密さには少し欠けますが、忙しい仕事の合間などに迅速に意思決定する必要がある場合には便利です。

外食は難しい問題です。ほとんど肉を使ったメニュー構成なので、土地によっては消去法の結果、うどん屋しか残らない場合があります。可能な選択肢の中で一番負担の少ない食事を選んでください。なかったらオニギリを買って食べる事をお勧めします。



1口で30回以上噛みなさい!

基本はサッパリした野菜生活になるわけですが、ただ今まで通り食べるより胃腸に優しい食べ方を心掛けましょう。それは「よく噛む」ことです。とても大事なので繰り返します。

よく噛んで食べてください。

一般的に現代人は柔らかい食べ物が増えたせいか、飲み込める大きさになると自動的に飲み込んでしまうクセがついています。そうすると後工程の胃腸における処理の負担が大きくなり、消化不良を起こしてしまいます。

ただでさえアトピー性皮膚炎の方は消化機能が十分ではないのでしっかりよく噛んで、食材の跡形もないくらいドロドロの状態にしてから飲み込むようにしてください。

昔の人達は「一口で 30 回噛みなさい!」と躾(しつけ)ける家庭もあったと聞きます。
アトピー性皮膚炎の方はそれよりもっと噛むのが調度良いです。

現代の食生活に慣れている人にとって大変疲れる作業でもありますし、食事時間が倍くらいになります。

咀嚼(噛む行為)に関しては母乳を吸う運動と異なり、生まれながらに備わっている運動ではありません。食べ物を捕らえ、咀嚼し、飲み込むという摂食行動は生後の学習によって獲得されるものなので、噛む習慣が出来上がるまでは毎食事相当意識して食べましょう。

また噛む回数を減らしたいからといって柔らかいものばかり選択するのも意味がありません。唾液と交えて胃に送るのが最も効率よい消化手順なので一見消化の良さそうな液状のものを摂取しても噛まなければ逆に胃の負担が増えてしまいます。どんなものでもよく噛むようにしましょう。

また腹八分目は胃腸の負担を考えて必須ですが、よく噛むことにより満腹信号が正常に働き食べ過ぎる事がないのと、よく噛んでいると疲れてとても過剰に食べるまで到達しませんので安心してください。野菜だけだからといってどれだけ食べても良いわけではありません。どんなものでも腹 8 分目です。

地味な作業ですが、これを毎日続ける事によって大分胃腸の負担は軽減されます。

以上の事を守って食事の時は食事だけに集中して素材の味を噛みしめながらゆっくりゆっくり食べましょう。

テレビ観賞など「ながら食い」はオススメしません。なぜなら意識がテレビに向かってしまい、無意識に飲み込んでしまうからです。慣れるまでは噛むことに集中するのがベストです。


食べ物をよく噛むことで得られるメリットは?

咀嚼(噛むこと)の効果は胃腸に良いだけではありません。副次的なメリットもあります。

肥満の予防

血糖(ブドウ糖)は満腹中枢を刺激します。その血糖が上昇する速さは食事に含まれるデンプンの消化・吸収の早さで決まります。

よく噛んで食べると吸収しやすく、血糖の上昇が速くなり満腹中枢が早めに刺激され食べすぎを防ぎます。


唾液による毒消し

噛めば噛むほど唾液が分泌します。唾液の中にはカタラーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ、ペルオキシターゼという酵素が含まれており、これらは活性酸素を除去する酵素として知られています。

その酵素による食物内の毒消し作用が食品添加物など発がん性物質を除去する効果が期待出来ます。また歯周病、虫歯の予防にも効果的です。


脳の活性化

PET カメラという脳の血流をモニターで見られる装置で実験した結果、噛むという行為によって局所脳血流を高め、脳機能の発達に効果的に働く事がわかっています。
よく噛むと学習能力が高くなる、と言われるのはこのためです。

噛むという行為を通じて胃腸の改善のみならず、体全体のコンディションも整えて、体力・免疫力を上げること。そうしたアトピー改善のバックアップ体勢を作る事も非常に有効な行動です。

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